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◆ 少女こいし − close eyes ◆ 第1話「こいし」
◆◇ SIDE さとり ◇◆
地霊殿 ―地下にある地獄の洋館― の一室で少女は溜め息をついた。
「最近、こいし、どうしたのかしら?」
私 ―地霊殿の主である古明地さとり― は妹の古明地こいしが最近落ち込んでいるのを気にかけています。
ここ2日間は自分の部屋に籠ったまま声をかけても出てこない有様です。
冬の事件以来、地上からやってきた巫女、博麗霊夢と魔砲使い、霧雨魔理沙のところによく遊びに行って元気になったというのに………
また、こいしが心を閉ざすような出来事があったのでしょうか。
何にせよ姉としてこいしを元気づけたいとは思います。
といっても具体的な案はないのですが………
「こいしに原因を聞いてみるのが一番手っ取り早いわね」
まずは本人に聞くという正当な手段を使いましょう。
心を読む能力を持っている私でも無意識で行動をするこいしの心だけは読むことはできないのです。
しかし、声をかけても出てこないので話せるかどうかはわからないのですが。
そんなことばかり考えても仕方がありませんので私は決心して自分の部屋を出て、こいしの部屋に向かったのでした。
◆◇ SIDE こいし ◇◆
物音がする………誰か来たのかな?
いままでぐっすりと眠っていた為、頭がうまく回らない。
「こいし、居るわよね?お話がしたいの。開けてくれるかしら」
お姉ちゃんか………お話って何だろう?
でも、今は話したい気分じゃないから私は黙っていることにした。
…………………
しばらくしてから私は時計を見てみた。
ちょうど10分経ったころだった。
お姉ちゃん、その間一言も話さなかった。
もしかしたら諦めて帰ってしまったのかな?
「お姉ちゃん………居るの?」
気になってベッドから降りて、ドアの向こう側に話しかけてみる。
「居るわ」
お姉ちゃんはそれだけ言うとまた黙ってしまった。
私がドアを開けるまでお姉ちゃんはずっといるのだろう………
でも、開けちゃうと全てお姉ちゃんにばれてしまう気がしたの。
お姉ちゃんが私の心を読めないのは知っているのに………
だから私は言った。
「お姉ちゃんは心配しなくていいんだよ。これは私の問題だから」
「お姉ちゃんには関係のないことだからね」
そう、これは私の問題。
心を閉ざしたことを唯一後悔している出来事………
お姉ちゃんには分からないことだから。